貯金箱の豆知識

貯金箱の歴史

テサウロスBC3世紀土製
貯金箱を使うという習慣は、はるか昔からありました。

中国では、2100年も前から「貯貝器(ちょばいき)」という青銅製の「貝」をためるものがありました。
昔は、「貝」を通貨として使っていたため、「貝を貯める」という行為が行われていました。「貝」が通貨として使われていたため、今でもお金に関わる漢字には、「貝」という時がついていますよね。

ヨーロッパでは、「献金箱」が貯金箱のルーツになっています。
貨幣が登場する前、貴金属の小片を寄付してもらうために教会におかれたことからはじまっています。
このような献金箱は、古代エジプトやギリシャ、エルサレムなどの古い遺跡で発見されています。
右の写真は、ヨーロッパの貯金箱で最古とされるテサウロスと呼ばれる土製の貯金箱です。
洋なし型貯金箱2~3世紀土製2世紀頃のローマでは、洋なし型の貯金箱が多く作られていました。この洋なし型の貯金箱は、
女性の乳房をまねているとも言われ、この古くからの形は、ヨーロッパで、現在でも受け継がれ、愛用 されています。(左の写真が
「洋なし型貯金箱」)
日本の貯金箱のルーツは、縄文時代末ごろから稲作が始まり、
穀物を貯えるなどということが行われるようになりました。この穀物を蓄えるための「カメ」が日本の貯金箱のルーツと考えられています。

その後、室町時代ころになると、壺の形が様々な用途別に作られ、その中の一つに銭が入って出土する
「せんべい壺」と言う壺があります。この「せんべい壺」が日本の貯金箱の祖先と考えられています。



外国と日本の貯金箱の似ているところ

日本の貯金箱も外国の貯金箱の似ているところ

【似ているところ】
1.日本も外国も縁起物が多い

日本では、えびすさん、大黒さん、ほていさん、だるま、福助、招き猫などに穴を開けて、縁起物の貯金箱として、使われてきました。

外国では、金の卵を産むニワトリ、よく働く蜂蜜と蜂の巣、幸運を呼ぶテントウムシ、慎重なカメ、賢い像など、さまざま。

豚は、スイスでは、運をもたらすものとされています。また、裕福な農家の象徴とみなされていました。このような理由から、「豚の貯金箱」は十九世紀に様々な貯金箱の中でもっとも普及しました。
また、アメリカでは、ピギーバンクが貯金箱の名称としてよく使われていたほどです。

2.時代を反映
日本の貯金箱も外国の貯金箱もどちらも、その国の時代、人の考え方、生活風俗などをよく反映しています。時代ごとの貯金箱を見ていると、世界各国の流行を見ることができます。



外国と日本の貯金箱の違い

【違うところ】
1.取り出し方の違い
日本では、昔から焼き物などの貯金箱を割って取り出すタイプが多くなっています。

一方で、欧米では、鍵付きの貯金箱が多く、鍵をあければ、必要に応じて使えるタイプになっています。貯金箱の始まりが、「献金」という位置づけであったため、このような違いが出てきているのかもしれません。


2.効果を入れる穴の違い
外国の人物の貯金箱は、頭の上の部分に縦に穴を開けて投入口が作られたものがあります。
日本の場合は、このような割り切った穴の開け方は、まずなく、背中や肩のあたりに投入口が作られていることが多く日本人らしい優しさが見られます。



世界の貯金箱博物館 取材により作成